2011年12月5日月曜日

・「長所」なんてウソだからな。その1




10年前から知ってる友人から,こんな質問が来た。
(友人に許可を得たので下記に転載)

>>>コンラッド君から見て僕の長所とか才能(gifts, talent)とか
>>>他人よりも優れていると思うところとか何でもいいのでお願いします。

つまらないな,と思う。この質問が。
聞けば,何かのセミナーで出された問題だという。

なぜつまらないか。



「長所はなに?」なんて誰かに尋ねて,出てくる答えなんて,
「数多ある人間の特徴の中から"長所"と分類されているもの」
をあなたの中に見つけ出してきただけだ。

新聞に載ってる「間違い探し」のようなもので,
その長所の数は,誰かがあらかじめつくった、
限られたバリエーションしかないのだ。

たとえば,木下君があなたの長所を応えなければいけないとしよう。

そのとき,木下君の中には,
「一般的にこういう部分は"長所"といわれるものだよね〜」
という感じが既にある。そして,
その中からそれっぽいものを探すだけなのだ。

「一般的にこういう部分は"長所"といわれるものだよね〜」
というものからはみ出るものは拾わないので,

いっつもコーヒーを飲んでるとか,
いつも悩んでる,とか,うるさい,とか,
名前が変とか,歩くのが遅いとか,
印象に残らない,影が薄い,話を聞いてない,
とか,そういうことは出てこない。当たり前だ。
こういうのは最初から短所と言われるものに分類されている。

言い換えれば,
人よりコーヒーに詳しい,考えが深いとか,声が大きく朗らか,
名前が仰々しい(伊集院静とか),歩く姿が格好いい,
印象に残る顔,存在感がある,人の話を聞くのがうまい,
ということがあらかじめ長所に分類されていることで,
これらがないと,この人には長所などないことになってしまう。

だからこの意味において,
長所などない人はいくらでもいる。

学校なんかでは,「人には誰にでも長所はある」
と教わったりするが,実際,
長所など何もない人間はいくらでもいる。

この点は強調しておきたい。
誰にでも長所はあるなんて,
そんな呑気な事を言ってもらっては困る。
そんな反論をしてくる人は,夢見がちなガールだ,
本当に現実を変えようとしているとは思えない。

本当に,その人にしかない「長所」を探そうとしたら,
「長所」を尋ねても無駄だ。

その狙っているところを聞き出したいのなら,
まずはこういう類いの質問をする事だ。

続く




もう随分たっちゃったけど,質問4はこんなでした。

【質問4】
ハーモニー体操において、生徒と先生との関係を
どのようなものにしたいですか?
生徒の役割・義務・責任、先生の役割・義務・責任
といった観点を考慮しつつ、そのために自分か実際
に出来ることを具体的に答えてください。

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