2012年5月5日土曜日

・『正しい姿勢』〜正しさという病い その1



ハーモニー体操では,
『正しい姿勢』とか『○○筋を使う』
という言い方はあまりしない。

『楽にやりましょう』という。

実際は,正しいか,どうか,
○○筋を使っているかどうか,よりも,
長く,効率よく,何度でもその動きができるかどうか,
の方が実用的だ。

それに,
楽な姿勢を常に意識して,行っていくと,
身体の調子はよくなる。

ピンと伸ばしている姿勢がつらければ,
ぐにゃっとしてみればいい。

なんていうと,
「楽な姿勢ばかり続けていたら,体が歪むでしょ?」

という反論があるが,
それは,ぐにゃっとしたような,
崩れた姿勢を(例えばラクな姿勢だとして),
”とり続けた”からである。

ぐにゃっとした姿勢をやってみると,
しばらくすると,辛くなってくる。
そうしたら,また楽な姿勢に変えればいいのだ。

ポイントは,状況ごとに,
「今,楽な姿勢はどういう姿勢か?」と自分の身体に聴いて,
姿勢を変え続けることである。

子どもも動物もそうしている。
正しい姿勢にこだわっている人ほど,
歪んでいる。辛そうにしている。

何筋を使おうが,インナーを使おうが,アウターを使おうが,
ぐにゃっとした姿勢でも,直立不動の姿勢でも,
同じ筋肉を使い続ければ,いずれそこは疲労するのだ。

長く効率よくできる姿勢とは,
『楽な姿勢を探しながら,変化し続ける姿勢』である。

正しい姿勢は,それが好きなら趣味としてはいいけど,
万人に押し付けられるものではない。

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